2010-07-31 : 00:30 : ueta-fukuda

独不世出の美声テナー/ヴンダーリッヒ(Fritz Wunderlich, 1930‐66年)亡き後、ドイツを代表するリリック・テナーとして活躍したシュライヤー(Peter Schreier, 1935年ー)が7月29日誕生。
院長コメント: モーツァルト歌いとして高い評価があったシュライヤーですが、シューベルトの歌曲集でも新境地を開拓。シュライヤーは、30代半ばでオルベルツ(Walter Olbertz, 1931年ー)のピアノ伴奏で「美しき水車屋の娘」を初録音(独Schallplatten、1971年録音)。続いてラゴスニック(Konrad Ragossnig, 1932年ー)のギター伴奏で同曲を再録音(同、1980年録音)。1980年1月、東京文化会館において、ラゴスニックのギター伴奏によるシュライヤーの水車屋を楽しむ機会に恵まれました。貧窮の身にあったシューベルトはピアノを購入する金もなく、ギターによる作曲も多くあったものと推測され、その意味からもギター伴奏による水車屋も不自然ではありません。
2010-07-30 : 00:36 : ueta-fukuda
7月29日は、名門ウィーン・フィル(VPO)の顔として敬愛されたコンサート・マスターのゲルハルト・ヘッツェル(Gerhart Hetzel, 1940-92年)追悼の日。山登り途中に転落し非業の死を遂げています、享年52。1975年から3度にわたり、オーストリアの名指揮者ベーム率いるVPOの日本公演に同行したヘッツェルは、我が国においてもすっかりお馴染みの演奏家。1956年、それまでVPOの第1コンサートマスターであったシュナイダーハン(Wolfgang Schneiderhan, 1915-2002年)らと共にルツェルン祝祭弦楽合奏団を結成。1969年、ヴァルター・ヴェラー(Walter Weller, 1939年ー)の後任としてウィーン国立歌劇場/VPOのコンサートマスター就任。以後、急逝する日までの23年間、その任をつとめました。
院長コメント: ヘッツェルが亡くなる1ヵ月前、最後の録音となったのがベートーヴェン初期の傑作「七重奏曲作品20」。ヴァイオリンが大活躍するこの作品で、ヘッツェルの品格を感じさせる美音が楽しめます、合掌(DENON, 1992年録音)。
2010-07-29 : 00:40 : ueta-fukuda

7月29日は、今年生誕200年を迎えたシューマン(Robert Schumann, 1810-56年)追悼の日。「森の情景」(Waldszenen)は、シューマンのよく知られるピアノ独奏曲集のひとつで、ラウベの詩集「狩の日誌」(Jagdbrevier)に触発されて作曲。作曲は1848年‐49年、出版は1850年。作品は、1.入口 Eintritt 2.待ち伏せる狩人 Jäger auf der lauer 3.寂しい花 Einsame Blumen 4.気味の悪い場所 Verrufene Stelle 5.なつかしい風景 Freundliche Landschaft 6.宿 Herberge 7.予言の鳥 Vogel als Prophet 8.狩の歌 Jagdlied 9.別れ Abschied から構成。
院長コメント: モーツァルト弾きとして現在も尚高い評価があるハスキル(Clara Haskil, 1895‐1960年)による「森の情景」。ハスキルが還暦を前にした録音ですが、しっとりとしたロマンの中に暗い情感がただよい、シューマンの命日にふさわしい佳演となっています。「入口」、「寂しい花」、そして「予言の鳥」などが秀逸(蘭フィリップス、1954年録音)。写真は独ボンにあるシューマン夫妻の墓地。
2010-07-28 : 00:49 : ueta-fukuda
7月28日は、合奏協奏曲「四季」の作曲者として知られるイタリアの作曲家ヴィヴァルディ(Antonio Vivaldi, 1678-1741年)追悼の日。明るいイタリアの海と太陽を彷彿とさせるマンドリンの音色、ヴィヴァルディ作曲「2つのマンドリンのための協奏曲」RV532は左右からマンドリンのソロが聴かれ、特に第2楽章はステレオ効果抜群。マンドリン独奏者にオーランディ(Ugo Orlandi, 1958年ー)とフラティ(Dorina Frati)を迎え、シモーネ(Claudio Scimone, 1934年ー)指揮イ・ソリスティ・ヴェネティ(I Solisti Veneti)による本場イタリアの名演があります(仏Erato、1983年録音)。
院長コメント: 思わずマンドリンに手を伸ばしたくなるような絵画、「マンドリンを持つ少女」はフランスの画家ジュール・ジョゼフ・ルフェーブル(Jules Joseph Lefebvre, 1836-1911年)の作品。その作風は、もっぱら1人の美しい女性を描いた人物画が中心。
2010-07-27 : 00:47 : ueta-fukuda

伊ナポリ王国のギタリスト・作曲家のジュリアーニ(Mauro Giuliani, 1781–1829年)が7月27日誕生。19世紀初頭におけるクラシック・ギターのヴィルトゥオーゾの一人で、西洋音楽におけるギターの新たな役割に貢献した音楽家。墺帝国の上流社会や、ベートーヴェンやロッシーニのような著名な作曲家にも知られるようになり、ウィーンで最も活動的な演奏家と共演。1813年12月8日、ベートーヴェンの交響曲第7番初演にも恐らくチェロ奏者として参加。ジュリアーニの作曲家としての業績は数多く、150曲のギター曲は19世紀ギター曲の中核をなすもの。
院長コメント: ベートーヴェンやロッシーニと同時代を生きたジュリアーニの代表的作品といえば、3つのギター協奏曲(作品30、作品36、作品70)。スペインの名手ペペ・ロメロ(Pepe Romero, 1944年ー)とマリナー指揮アカデミー室内管による佳演が手元にあります。ボッケリーニのギター五重奏曲同様、南欧の空気を感じさせる爽やかな仕上がりで、特に第1番(作品30)第3楽章は秀逸(蘭フィリップス、1974/76年録音)。
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