2010-04-30 : 00:40 : ueta-fukuda
ドイツが生んだ美声のリリック・テノールとして活躍したヴンダーリヒ(Fritz Wunderlich, 1930-66年)。「冬の旅」と並び古今の歌曲集の最高傑作として知られるシューベルトの「美しき水車小屋の娘」は、ヴンダーリヒが最も得意としていた作品。
院長コメント: 作品の持つ抒情性とヴンダーリッヒの天性の美声が見事に融合した録音が2枚遺されています。シューマンの「詩人の恋」でも伴奏をつとめたフーベルト・ギーゼン(Hubert Giesen, 1898-1980年)と共演したディスクは、この作品の定番ともいえる名盤(独グラモフォン、1966年録音)。新緑の季節が巡ってくると必ず取り出す一枚です。
2010-04-29 : 00:19 : ueta-fukuda

英国の大指揮者ビーチャム卿(Sir Thomas Beecham, 1879-1961年)が、ビーチャム製薬(現:グラクソ・スミスクライン)の御曹司として4月29日誕生。戦後の1946年ロイヤル・フィルを創設、生涯にわたり英国音楽界に多大なる貢献。1960年、ロイヤル・フィルの次期首席指揮者にルドルフ・ケンペを指名し引退。
院長コメント: 1930年代に発見されたビゼーの若書き「交響曲ハ長調」を、今日広く知らしめたのがビーチャム。そのビーチャムが、フランス国立放送管を指揮したディスクは、若々しい香気が立ち上り、優雅で洒落た表現。オケが本場フランスというのが、この演奏の色彩感を美しく新鮮なものにしています。半世紀以上前の録音ですが音質良好(英EMI, 1959年録音)。
2010-04-28 : 00:38 : ueta-fukuda

日本人の腸内細菌には北米人で見られない海藻を消化する酵素の遺伝子があるという研究結果を仏・加のグループが報告(4月8日、Nature)。寿司などを食べる習慣を通じ、海苔(のり)に潜んでいた海の微生物が持つ能力を腸内細菌が取り込んだ可能性が高いと推測。グループは、日本人13人と北米人18人の腸内細菌の全遺伝情報を網羅的に解析。その結果、日本人の腸内細菌だけから、海苔の仲間を餌にしている海洋微生物が持つ、炭水化物を分解する酵素を作る遺伝子を発見。人間は自力では消化できない食物からも栄養を摂取するため、細菌に腸というすみかを与え、代わりに、細菌が持つ消化の力を拝借。地域の食文化と、腸内細菌の特性の関連を示すものと結論。
院長コメント: 日本人は古くから海苔などをよく食べており、腸内細菌が、海苔などと一緒に口に入った微生物から紅藻類を分解する遺伝子を取り込んだらしいということですが、日本の食文化の伝統は海藻類を分解する腸内細菌まで独特のものにしたようで興味深い研究報告です。
2010-04-27 : 00:17 : ueta-fukuda
# 脳卒中と速足女性

米国からの報告---1分間に80m以上という速足の女性は、普段歩かない女性と比べ脳卒中発症の危険度が約4割低いことが、米ハーバード大などの大規模調査で判明。速さに関係なくこまめに歩く女性も同様の効果。米国在住の健康な女性39,315人(平均年齢54歳)を対象に約12年間、歩行距離やその速度などを2-3年おきに申告。調査期間中に脳卒中を発症したのは579人。その結果、歩く頻度を問わず、分速80m以上の人が脳卒中になる危険性は、普段歩かない人と比べて37%低下。また、週に2時間以上歩く人は速度に関係なく、歩かない人に比べ30%低下。一方、脳卒中のうち特に死亡率が高い脳出血では、分速80mの人で、歩かない人に比べ危険性が68%、週2時間以上歩く人は57%、それぞれ低下。
院長コメント: 歩行を含めた適度な運動は高血圧を防ぐ効果があると言われますが、男性の場合、別のチームの分析で明確な関係は得られなかったと報告。研究チームは、性別の違いが何に起因しているのかは今後の課題としながら、こまめに歩くことを推奨。写真はピカソ画。
2010-04-26 : 00:30 : ueta-fukuda

米国からの報告---ジャンクフードなど高カロリー食摂取を制限しない場合、ラットの体重は急増し、体重の増加に伴い、食餌が強迫行為となり、足に不快な電気ショックを受けるとわかっていても食餌を持続。一方、バランスのとれた健康的な食餌を与え、ジャンクフード摂取を制限したラットでは、体重がさほど増加せず、電気ショックの事前の合図で食餌をやめることを学習。また、肥満ラットの脳を調べた結果、コカインやヘロイン中毒に関連するとされているドパミンD2受容体が減少。研究者らは「今回のケースでは、薬物中毒様の適応の科学的根拠が認められた。長期間かけて肥満になると、過食症になる際に大きな役割を果たすD2受容体が減少すると考えられる」と述べています(Nature Neuroscienceオンライン版3月28日)。
院長コメント: 脳のこれらの領域の調節障害になぜ個体差があるのか、さらに生物学的素因を有する人で、何故ある人は薬物に、また別の人はアルコール、さらに別の人は食物の中毒に至るか研究する必要があるようです。ジャンクフード(junk food)の「ジャンク」とは、「がらくた」・「屑」の意で、カロリーは高いが、ビタミンやミネラルや食物繊維があまり含まれない食品をジャンクフードと呼称。ハンバーガーやドーナツ、ポテトチップス・ポップコーンなどのスナック菓子全般。
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