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# ドレスデン・ルカ教会(Lukaskirche)
 

ドレスデンは、芸術の豊かな伝統をもつ独ザクセン州第一の古都。ドレスデン・シュターツカペレ(Sächsische Staatskapelle Dresden; Saxon State Orchestra, Dresden)は、ドレスデンの歌劇場ゼンパー・オーパー専属のオケ。ライプツィヒのゲヴァントハウス管などと共に、世界のオケの中でも古い伝統を誇っています。あのワーグナー(1813-83年)も歴代音楽監督の一人(1843–48年)。また、オケの響きの美しさで世界中に多くのファンを持つという点では、ウィーン・フィルに匹敵する存在。ドレスデン・シュターツカペレを世界屈指の美音オケにした録音会場がドレスデン・ルカ教会(Lukaskirche)。世界一の残響美を持つ教会と評され、1950年代より独シャルプラッテンの録音会場として多くの名演を世に輩出。

院長コメント: ルカ教会で録音されたスイトナーのモーツァルト演奏を代表する一枚がセレナーデ曲集(独シャルプラッテン、1960年録音)。今から35年前、私とスイトナーとの初めての出会いのアルバム。弦楽合奏の少しくすんだ半光沢のしなやかな手触りには、彫りの深い独特な響きが感じられます。

# スイトナーのウィンナ・ワルツ
 

日本では特にモーツァルト指揮者として知られるスイトナー(Otmar Suitner、1922年ー)がドイツ人を父に、イタリア人を母として墺西部インスブルックに5月16日誕生。ザルツブルクのモーツァルテム音楽院でクレメンス・クラウスに師事。1960年ドレスデン国立歌劇場主席指揮者、1964年からはベルリン国立歌劇場の主席指揮者。1964年のバイロイト音楽祭の「タンホイザー」、1965年の「さまよえるオランダ人」で高い評価。ヴィーラント(Wieland Wagner)とのコンビで1966-67年「ニーベルングの指環」を指揮。我が国においては、50歳を過ぎてやって知られるようになった実力派指揮者の一人。1990年代初頭より病気のため第一線から引退。

院長コメント: チロル州の州都インスブルック(Innsbruck)は、風光明媚な観光地として、またウィンタースポーツの地としても世界的に知られ、1964/76年には冬季五輪開催。スイトナー生誕80年を記念したCDボックスセットがリリースされています(独Edel)。モーツァルトとワーグナーのスペシャリストと評されていますが、個人的にはドレスデン国立管との一連のモーツァルト録音が貴重。また、忘れてならないのがクラウス直伝ともいえる同オケとのウィンナ・ワルツ集で、ウィーンを凌駕する出来栄えと絶賛の声しきり(独シャルプラッテン、1970/79年録音)。写真はインスブルック景観。
 
# シャボン玉
 

シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ 屋根まで飛んで こはれて消えた シャボン玉消えた 飛ばずに消えた 生まれてすぐに こはれて消えた 風々吹くな シャボン玉飛ばそ

院長コメント: 野口雨情(1882-1945年)・中山晋平(1887-1952年)コンビによる代表作の一つ。雨情がこの詞を最初に発表したのは大正9(1920)年、または大正11年。詞にあるように、シャボン玉を膨らませ、飛ばすという一連のイメージを子供自身が共有しやすいように作られています。雨情は明治41年長女に恵まれましたが、生後まもなく病死。彼の詞は、長女への鎮魂歌という説もあります。写真は野口雨情。  

# 水の上で歌う(Auf dem Wasser zu singen)


Mitten im Schimmer der spiegelnden Wellen  Gleited, wie Schwäne, der wankende Kahn;  Ach, auf der Freunde sanftschimmernden Wellen  Gleitet die Seele dahin wie der Kahn;  Denn von dem Himmel herab auf die Wellen  Tanzet das Abendrot rund um den Kahn.

照り返す光のきらめく波のさなかを 白鳥のようにゆらめいて舟はすべって行く。 ああ、やわらかに光をちらつかせる波の楽しさに惹かれて 舟のように、魂もまたすべって行く。夕映えが大空から波の上に降り注いで、舟をめぐって踊りたわむれているのを見て。

院長コメント: 歌曲王シューベルト(Franz Schubert, 1797-1828年)の名曲から「水の上で歌う」(1823年作曲)。作詩はLeopold Graf zu Stolberg伯爵。のどかな舟遊びの情景の描写に、人の命の儚さへの感慨をこめた歌で、波にきらめく夕陽を彷彿とさせるピアノを背景に、そこはかとない哀感をこめた旋律が流れます。20世紀を代表する不世出のドイツの名バリトン/フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau, 1925年ー)と名手ムーア(Gerald Moore, 1899-1987年)のピアノでどうぞ。ちなみに5月28日はFDがベルリンに誕生した日。 
# フランスの山人の歌による交響曲
 

フランスを代表する作曲家の一人ダンディ(Vincent d'Indy, 1851-1931年)が5月27日誕生。古い貴族の家系に生まれ、ピアノを学びながら法学を学んだダンディは、結局音楽の道を選び、フランクの門人となります。ダンディの代表作として知られる「フランスの山人の歌による交響曲」ですが、最近は再評価と相俟って続々と新録音が登場しているようです。1876年、ダンディはバイロイトに於けるワーグナーの「指環」第1回公演を経験。

院長コメント: 最近「フランスの山人の歌による交響曲」の比較的新しいアルバムを購入。ピアノはジャン=イヴ・ティボーデ(Jean-Yves Thibaudet)、バックはデュトワ(Charles Dutoit)指揮モントリオール響(英デッカ、1989年録音)。パステルカラーのような多彩な色合いときらきら光る音色が魅力の一枚。 

 

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