2008-05-31 : 00:25 : ueta-fukuda
# 雨降りお月さん

“雨降りお月さん 雲の蔭 お嫁にゆくときや 誰とゆく ひとりで傘(からかさ) さしてゆく 傘ないときや 誰とゆく シャラ シャラ シャン シャン 鈴つけた お馬にゆられて 濡れてゆく” (大正14年)---野口雨情(1882-1945年)が5月29日茨城県に誕生。明治34年、現早稲田大学に入学するも中退。大正8年、西条八十などの紹介もあり中央の児童雑誌に童謡作品の発表。ヒット曲となった「船頭小唄」を作詞し、中山晋平に作曲を依頼。大正10年には「七つの子」「赤い靴」「青い目の人形」などの作品を発表し、同11年から「コドモノクニ」にも作品を発表。「雨降りお月さん」「あの町この町」「兎のダンス」等は、この雑誌に掲載されています。
副院長コメント: 以前紹介したことがある野口雨情作詞、中山晋平作曲「波浮の港」は名曲です。また「雨降りお月さん」は子供用ピアノ編曲で弾いてみたことがありますが、単純な旋律の中に懐かしさ溢れる小品。
2008-05-30 : 00:00 : ueta-fukuda

スペインの至宝といわれる作曲家・ピアニストのアルベニス(Isaac Albéniz, 1860-1909年)が5月29日誕生。最もよく知られているのが組曲「スペイン」の第2曲「タンゴ」。その南国風の甘美な旋律と随所に見られる見事な転調の妙味で、非の打ち所ない個性的小品となっています。タンゴとはいっても、まだアルゼンチン・タンゴ揺籃期で、ハバネラ風/スパニッシュ・タンゴ風の舞曲。
副院長コメント: アルベニスのタンゴは、ピアノ独奏ではアリシア・デ・ラローチャ、ヴァイオリン独奏(クライスラー編曲)ではグリュミオーで楽しんでいます。管弦楽曲では「スペイン組曲」の“コルドバ”などもスペインの哀歓が漂う傑作です。フリューベック・デ・ブルゴス(Rafael Frubeck de Burgos, 1933年ー)自身の管弦楽編曲・指揮ニュー・フィルハーモニア管で聴いています(英デッカ、1967年録音)。
2008-05-29 : 00:01 : ueta-fukuda

“うらうらに 照れる春日に 雲雀あがり 心悲しも ひとりし思へば ”(大伴家持)
季節はずれの万葉名歌ですが、日本歌曲の女王・美空ひばり(1937-89年)が5月29日横浜に誕生。生誕71周年を記念して捧げる曲はシューベルトの歌曲「聞け聞けひばり」、そしてハイドンの弦楽四重奏曲「ひばり」。ヒバリ(雲雀)は、春を告げる鳥として洋の東西を問わず親しまれていますが、そのさえずりがとてもきれいなことから、多くの詩や曲などの題材に取り上げられています。
副院長コメント: 歌曲「聞け聞けひばり」は、シューベルトがシェイクスピア(1564-1616年)のドイツ語訳詩に感動し、興が乗るままカフェーのメニューの裏に旋律を書きつけたという逸話が残されています。巧過ぎると言われるフィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau, 1925年ベルリン生)の歯切れの良いドイツ語がお勧め(英EMI)。歯切れが良いといえば、美空ひばりの明瞭な日本語発音は言語学者の推薦版でした。また、弦楽四重奏の父ハイドン作「ひばり」第1楽章は空高く舞い上がってさえずる雲雀を彷彿とさせる曲想。ちなみにフィッシャー=ディースカウの誕生日は5月28日です。
2008-05-28 : 00:30 : ueta-fukuda

「無防備都市 -Roma, città aperta (1945)」 、「戦火のかなた -Paisà (1946) 」、「ドイツ零年 -Germania anno zero (1948) 」などの作品で知られるイタリアの映画監督ロベルト・ロッセリーニ(Roberto Rossellini, 1906-77年)が5月8日ローマに誕生。ネオレアリズモ映画の金字塔として崇められている「無防備都市」と「戦火のかなた」はアメリカで大成功を収めています。フランスではロッセリーニの助手だったフランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダールらヌーヴェル・ヴァーグの作家たちのロッセリーニ擁護により、ロッセリーニは「仏ヌーヴェル・ヴァーグの父」と呼ばれました。イングリッド・バーグマン (Ingrid Bergman, 1915–82年)と結婚したことがあり、このスキャンダルは有名。彼女との間には双子の娘があり、うち一人が女優イザベラ・ロッセリーニ(Isabella Rossellini, 1952年– )。
副院長コメント: イザベラ・ロッセリーニが出演した作品の一つが「ベートーヴェン~不滅の恋 (Immortal Beloved)」(1994年米、監督Bernard Rose)。母親バーグマンの面影を認めることが出来ました。写真はロッセリーニとバーグマン、そしてイザベラ・ロッセリーニ。
2008-05-27 : 00:30 : ueta-fukuda
# 傑作の森

1803年の交響曲第3番「英雄」に始まり、ピアノソナタ「熱情」、ピアノ協奏曲第4番、そして1808年の交響曲第5番/第6番「田園」、ピアノ協奏曲第5番「皇帝」などベートーヴェン(1770-1827年)壮年期の一連の作品群は、ロマン・ロランにより“傑作の森”と称賛されていますが、その一角を担うヴァイオリン協奏曲は、古今のヴァイオリン協奏曲中でも最高傑作と評されている名曲。1806年12月にウィーンでヴァイオリン協奏曲初演。反響は芳しくなく、半ば忘れられていましたが、1844年5月27日にヨーゼフ・ヨアヒム(当時13歳)の独奏とメンデルスゾーン指揮によりロンドンで復活演奏されて、やっと曲の真価が認められました。
副院長コメント: ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は手元に10種類ほどありますが、シェリング(1918-88年)の独奏、シュミット=イッセルシュテット指揮ロンドン響による名演が長きにわたる愛聴盤(蘭フィリップス、1965年録音)。ヴァイオリン独奏をピアノ独奏に置き換えた編曲もあり、当時はもてはやされたようですが今聴くとあまり面白くありません。
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