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# 私の名盤(68): 天職を全う "Wilhelm Backhaus: Sein Letztes Konzert"
  

20世紀ドイツを代表するベートーヴェン弾きといえばバックハウス(Wilhelm Backhaus, 1884-1969年)。その最後の演奏会が開催されたのがオシアッハ修道院教会(1969年6月26日/28日)、ケルンテン夏の音楽祭の前身。26日のコンサートは無事終了、28日ベートーヴェンのピアノソナタ第18番第3楽章の途中心臓発作に見舞われ一旦控え室へ。医師団の忠告を退け、後半のプログラムを一部変更して最後まで演奏。演奏終了後バックハウスは直ちに病院に搬送されましたが7月5日に死去。この両日の演奏会の模様は英デッカによるステレオ録音で残されています---「バックハウス/最後の演奏会」。

院長コメント: ベートーヴェン弾きとして高名なバックハウスでしたが、晩年のモーツァルトのソナタ集(ソナタ第12番/第10番/第4番/第5番/第11番「トルコ行進曲付」)は見事な出来栄え。巨匠の枯淡の境地が反映されたかのような淡々とした滋味深い仕上がり(英デッカ、1955年/61年/66年録音)。しかし、「倒れて後止む」の人生を身をもって示したバックハウス、天寿を全うと言うより、天職を全うした姿勢に深い感動をおぼえます。

 

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