2010-07-05 : 00:36 : ueta-fukuda

大学わきの百万遍に音楽を聞かせる喫茶店があり、ここでいろいろレコードを聞いた中で一番好きだったのはシューマンだった。ベートーベンのスプリング・ソナタを繰り返し繰り返し聞くことから音楽の勉強を始めたという思い出もあってベートーベンも決してきらいではないが、それほど好きになれなかった。今でも一番深いのはシューマンで、フィヒテの哲学に並ぶものだと思っている。ただ、シューマンにしろフィヒテにしろ、本当に深いと思うものは幾分退屈だということも事実である---岡 潔「音楽のこと」。
院長コメント: フィヒテ(Johann Gottlieb Fichte, 1762-1814年)は、哲学史的にいうとカント(Immanuel Kant, 1724‐1804年)からヘーゲル(Georg Wilhelm Friedrich Hegel, 1770‐1831年)への掛け橋を担ったドイツの思想家・哲学者。ベルリン大学が開講されると、その初代哲学教授に就任。ナポレオン占領下のベルリンで、1807年12月から翌年3月まで14回にわたる一般大衆向けの講演「ドイツ国民に告ぐ」(Reden an die Deutsche Nation)が有名。「国家の品格」の著者として知られるお茶の水女子大名誉教授・藤原正彦氏が「一学究の救国論~日本国民に告ぐ」という大論文をフィヒテに倣い寄稿(「文藝春秋」7月号)。閉塞感に包まれているこの国は一体どこで道を誤ったのか、自立と誇りを取り戻すために、今、日本人がなすべきこと---日本近代史と世界の状況に或る程度明るいと理解がより深まる内容です。写真はフィヒテ。
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